筋トレをしている人がお酒を飲むのは危険!?でもワインやハイボールならOK?

筋トレをしている人がお酒を飲むのは危険!?でもワインやハイボールならOK?

アルコール好きの人にとって、お酒を飲むのは至福のとき。アルコールには精神をリラックスさせる作用があります。夏場などの喉がカラカラに渇いたタイミングで飲むビールが最高という人も多いのでは?お酒が人生の一部になっている人も珍しくありません。酒好きの人が筋トレを始めるとトレーナーから「お酒を飲み過ぎないように!」と忠告されることもあるでしょう。またジム内に貼られた「アルコールを制限した方が筋肉がつきやすい!」というポスターが目について、良心の呵責に悩む人だっているかもしれません。難しいのは筋トレと飲酒の比重です。今回はお酒がトレーニーに与える影響について解説しながら、その落としどころを探っていきます。


トレーニーは意外と酒飲みが多い?

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「ビール腹」という言葉からの連想で、「お酒飲みの人=太っている」という印象を持つ人がいるかもしれません。しかしそうとは限りません。アルコールをたしなみながら筋トレを継続し、引き締まった肉体を誇る人も存在します。

彼らは「適度にお酒を飲みつつ、筋肉を合成する」という技術を持っています。しかし誰でもすぐにその境地まで達する、ということは不可能。なぜなら栄養や筋肉についての知識が必要となるからです。

ちなみに「ビールで太る」というのは不正解。ビールを飲むことによって食欲が刺激されます。その結果たくさんのカロリーを摂取することになり、太りやすくなるというのが正解です。

このように何事もメカニズムを間違わずに理解することが大切なのです。

筋トレはマラソンと同じ

人の体は短期的にがらりと変わることは、ほぼありません。具体的な「肉体改造計画」を立て、それを緻密に実行していくことでしか、理想のボディへと近づけないのです。

筋トレとマラソンは非常によく似ています。どちらもペース配分や栄養、水分補給のタイミングなどが鍵を握ります。

アルコールを一切飲まない方が、筋肉がつきやすいのは間違いありません。しかし晩酌がストレス解消になるという人も多いはず。ストレスフルな状態は、心身に良い影響を与えません。

お酒を飲みながらトレーニングを続けたいという人は、アルコールとの距離感を覚えることをまず意識しましょう。それができれば、筋トレとお酒の両立が可能になります。

アルコール摂取の「チートデイ」を設ける

チートというワードはゲーム業界でよく使われています。「騙す」「ズル」などの意味を持ちます。ストイックなトレーニーも週に一度のチートデイを設定している人が少なくありません。

普段はタンパク質中心でなるべく糖質を控えたストイックな食生活をしている人も、チートデイでは好きなものをバクバクと食べます。

先ほど「筋トレはマラソンとよく似ている」と記しました。大局的に考えるとチートを入れた方が息抜きがしやすくなります。つまり長続きしやすくなるのです。

「気が置けない仲間との飲み会がストレス解消」という人もいるはずです。あまり禁欲的になりすぎずるのは考え物。お酒好きの人は定期的に「お酒のチートデイ」を作りましょう。

運動もアルコールも己を律することが大切!

筋トレとは己との戦いです。自分をハードに追い込めば追い込んだだけ、筋肥大という報酬を手にできます。反対に怠け癖がつくと、心身ともに成長することはできません。

よく「肉体改造に成功すると自信が獲得できるため、堂々と振る舞える」という声を聞きます。これはあながちデララメではありません。たくましい肉体は自分自身に打ち勝った証です。

「つらいから今日のトレーニングこの辺りでやめとこう」「甘いものをたくさん食べたい」「浴びるように酒を飲みたい」など様々誘惑は、内面から多数浮かんできます。

筋トレを通じて、そういった「悪魔の誘惑」に乗らない強靭な精神を育んでください。心が強くなればそれに比例して必ず肉体も変わります。

脂肪を減らしたければ糖質は控えるべき?

2016年に糖質制限ダイエットが大ブームを起こりました。その影響で炭水化物の摂取量を減らす動きが加速度的に広がりました。そもそもなぜ糖質を摂りすぎると太るのでしょう?

炭水化物は体内に入るとブドウ糖に変化します。ブドウ糖はエネルギーの源です。体にとっては必要不可欠な成分。しかし摂取量を謝ると、余ってしまいます。エネルギーとして使用されなかった分は中性脂肪になります。

余剰分の糖とタンパク質が、体内で結合。AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる劣化したタンパク質ができ、筋肉の合成に悪影響を与えます

糖質は摂取するタイミングが大切。朝食や昼食、トレーニングの直後であれば問題ありません。しかし就寝前などに大量の炭水化物を食べると、高確率で余った糖質が贅肉に変わります。

糖質が低めのアルコールは?

多くのアルコールには糖質が含まれています。「どうしてもお酒が飲みたい」という人は、糖質が低めのものを選びましょう。

糖質の少なさで優秀なのはワイン。ビールの半分ほどしか糖を含有していません。またワインはポリフェノールを豊富に含んでいるため、抗酸化作用があります。つまり体を錆びさせず、いつまでも若い状態を保持します。またカリウムも多く持っているため、塩分を体外へ出し血圧を下げます。

全く糖質を含んでいないアルコールがあります。ウイスキーはその値がゼロのため、糖質を制限したい人にとって推奨しやすい代物。ただしトータルカロリーではワインよりもウイスキーの方が低いため、甲乙つけがたいでしょう。他にはウイスキーを炭酸で割るハイボールもおすすめです。

お酒の影響は女性よりも男性に出やすい!?

美尻ブームが到来したこともあり、最近ではボディメイク目的でジムに通う女性が増加しています。

実はアルコール摂取の影響を受けづらいのは男性よりも女性。女性だからといって毎日お酒をガブ飲みしてしまうのはさすがに問題なのですが、男性ほど神経質になる必要はありません。

キーを握るのはある男性ホルモンです。

テストステロンの分泌とアルコールの関係

戦闘時などに多く分泌される男性ホルモンのテストステロンは、筋肥大と密接に関係しています。

第二次性徴で少年が大人の男性へと姿を変えるのは、テストステロンの作用によるもの。この値が高いほど、ゴツゴツとした男らしい体になりやすいのです。

女性がボディビルダーのような肉体になりづらいのは、総体的にテストステロンの値が男性を下回るからです。

筋トレ直後の24時間は、筋肉の肥大が起こりやすい期間です。もしこのときに大量のアルコールを飲むとテストステロン値が低下します。

タンパク質とアルコールを分解する内蔵は同じ?

体内に取り込まれたタンパク質は、様々な部位で分解、合成されます。摂取した全てのタンパク質が吸収されるわけではありません。

余ったものは肝臓で分解され窒素になります。さらにそれらが「腎臓で尿に分解されて尿管から排出される」というメカニズムになっています。

アルコールの分解も同じく肝臓で行われます。タンパク質を大量に摂取しながらお酒を飲むと、肝臓などの内臓が酷使され続けます。

ボディビルダーの人達はストイックにタンパク質を摂取しています。その結果、健康検査で肝臓の数値が正常値を越えてしまうこともよくあります。

このように内臓の状態は健康と深く関与しています。ヘルシーかつエネルギッシュな生活を送りたいのなら、内臓をしっかりと労わりましょう。

筋トレ食を始めてお酒が弱くなるケース

トレーニーは筋肉をつけるために、タンパク質重視の食事メニューを組みがちです。食間などにプロテインを飲む人も少なくありません。しかしその結果、お酒が弱くなる人もいます。

酩酊具合は健康をチェックする基準です。例えば「ビール一杯で顔が赤くなり酔っ払う」など、明らかにこれまでと違う酔い方をするようになったら要注意!

肝臓が弱っている可能性が高いと考えるべきです。タンパク質の摂取量の調整を行い、しばらくアルコールを控えるようにしましょう。

またタンパク質をたくさん摂ると、おならの臭いがきつくなることも……。これは腸内環境が悪化しているサイン。体は色々な形で我々にメッセージを送ります。そのひとつひとつを見過ごさないようにしてください。

筋トレ初心者はアルコールを控えるべき!?

これまで長らく運動する習慣のなかった男性が、本格的な筋トレをスタートさせたとしましょう。最初の一年間で、彼の筋肉はどんどん増えていきます。これはビギナーに対するボーナスのようなもの。ずっと続くわけではありません。

初期段階では、あまりお酒を飲まない方がいいでしょう。ある程度、肉体が完成している中級以上のトレーニーと、筋トレ初心者を比較した場合、よりアルコールの影響を受けやすいのは後者です。

また中級者以上のトレーニーでも、これまでにチャレンジしたことのない新しいトレーニングメニューをしたあとの飲酒は少なめにすることが推奨されます。

ルーティーン化した筋トレをしたあとに、お酒をたしなむことは筋肉合成に大きな影響を与えません。しかし新たな筋肉を追い込んだあとの飲酒は、つつしみましょう。

コンディションを整えることこそが大切!

ントニオ猪木、藤原喜明、前田日明といった人達に多大な影響を与えた「プロレスの神様」カール・ゴッチさん。彼は常々「一番大切なのはコンディションである!」と口にしていました。

これは筋トレにおいても全く同じ!トレーニング時に良いパフォーマンスを発揮したければ、最良のコンディションで臨むべきです。

そのためには、食事や睡眠、休養などに気を配らなければなりません。例えアルコールを摂取したとしても、コンディションに悪い影響を与えなければOK。

肉体を大きくしていきたいのなら、週に3回前後のトレーニングが必要となります。鍛える時間帯にコンディションをピークに持っていけるよう、普段から意識して生活を送りましょう。

筋肉の「合成」と「分解」を表したふたつの重要ワード

筋肉が合成される状態をアナボリック、反対に分解される状態をカタボリックと呼びます。トレーニーはいつも「いかにアナボリックへと持っていけるか?」を考えています。

アスリートが一日5食や6食も摂るのは、「栄養が足りなくなるとカタボリックが発生する」ということを理解しているからです。

前述したようにアルコール摂取でテストステロンの分泌量が減ると、本来起こる筋肉合成が起きづらくなります。

質の高い運動ができても、直後に飲酒過多で酔い潰れてしまうとカタボリックになりかねません。

アルコール摂取のデメリットは、自分をコントロールしづらくなること。くれぐれも理性を失うような飲み方は避けてください。

お酒のコントロールができれば筋トレは順調に進む!

「酒に飲まれる」という言葉があります。トレーニーが最も陥ってはいけない状態。それはアルコールに翻弄されることです。トレーニーたるもの、いかなるときでも理性を保つ必要があります。

筋トレを続けていると、挫折しそうになる瞬間が度々訪れます。
お酒の誘惑に打ち勝てる人は、鍛えている最中巧みに自分の心を立て直す人でもあります。

ストイックになりすぎることなく、アルコールと上手く付き合いながら、今よりも格好いいボディを獲得しましょう!